大判例

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東京地方裁判所 昭和25年(ワ)4745号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

(事實)

被告溝井(運轉者)が被告会社所有のトラツクで得意先へ味噌を運搬するため、原告方店舖附近に差かかつた際、路上に立てかけてあつた子供用自転車に接触し、該自転車上で遊戲中の原告等の長女(当時四才九ケ月)を路上に転倒せしめ轢殺した事案につき、被告会社側で、運転者溝井に対する選任及び監督に十分の注意を払つて居つたが、なお事故が発生した旨抗弁した。(他の抗辯省略)

(判斷)

原告一部勝訴

「……によれば、被告会社は被告溝井の選任及び監督に付通例傭主としてなすべき一応の注意を払つていたことは十分窺知できないではないけれど、民法第七百十五条第一項が事業上他人を使用する者に対して要求している義務は、方今社会状勢に鑑み一通りのものでなく、その注意を払うに於ては絶対に事故の発生を防止しうることを確言しうる程度でなければならず、従つて賠償義務を免かれ得る場合は斯る義務を盡すも、なお天災その他偶然の事由が介入し損害を発生せしむるに至つた場合に限るものといわねばならない。即ちいささかでも危険を伴う事業に於ては民法の規定上無過失責任迄は要請せられないにしても、殆んど之に近い責任を負担せねばならぬと解するを公平の原則上妥当とする。……」

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